さようならはじめまして。

とあるアラサーが、6歳の息子と生活しています。

姿をくらました父親をネット上で発見した

 

『オタク』というのは、好きなこと(もの)を追求して極める最高に格好いい人の事だと私は思う。

残念ながら私には熱中できるものが何一つ無いので、『オタク』っていいなぁと少し憧れてしまう。

 

 

 

実は私には何年も会っていない行方知れずの父親がいる。

 

 

簡単に父親の説明をすると、

ファミコンの接触が悪いとカセットの差し込む部分にフーフー息を吹き掛けながらキレたり、セガサターンでプレイ中に猫がゲーム機本体の上に乗って電源オフしてしまった時は猫にぶちギレて猫を蹴っ飛ばし、弧を描くように飛んでいったことがある。そんな人物だ。簡単ではあるがこの説明でよくお分かりいただけただろう。

 

 

 

10年以上前、私は当時高校3年生、就職活動を終えた頃に両親は別居した。

 

それからは父親と会う機会もほぼないままここまできた。

メールや電話などもほとんどすることがない。

時々父親が私を利用したい時だけ連絡が来ていた時期もあったが、面倒な頼み事が多く、私のことを“利用価値がある“とだけ思われて繋がっているのもしゃくなので無視することが多かった。

 

 

しかし近頃はSNSなどのコミュニケーションツールが発達し、『もしかして知り合いですか?』という余計なお世話が父と私を再び繋げた。

 

 

私はTwitterをやっているのだが、ある日『知り合いかもしれないツイッターユーザー』というところに謎のアカウントが現れた。

 

そのアカウントの説明欄には『JKT48応援団の日本支部です』という内容が書かれていた。

 

 

「こんな知り合いいない。キモい。勝手に私の知り合いに認定するな、ツイッターめ!」という気持ちになった。

 

 

私は『JKT48』というアイドルのことは全く知らないので詳しくは言えないのだが、AKB48グループのジャカルタで結成されたアイドルが『JKT48』というらしい。

とにかくそのTwitterのアカウントを運営してる人は『JKT48』をこよなく愛し(勝手に)応援して、(勝手に)日本支部と名乗っているっぽい。

しかもフォロワー数、数千人の人気者だ。

 

JKT応援団さんの生年月日を見てピンときた。

 

父と同じ誕生日だったからだ。

 

そういえば父は昔からアイドル好きだった。

一時期、恵比寿マスカッツにハマった時は心配にもなった。

 

 

「はぁ。これは父なんだな。」と瞬時に判断できたのと同時に50歳になってもまだこんなことして恥ずかしいという気持ちが込み上げてきたわけだが、何年も連絡を取っていない父の行動に興味が沸いてきてしまい、Twitterを何ヵ月も遡って見てみた。

 

父はどうやらJKT48のために、日本とジャカルタを行き来している様子。

なんならジャカルタの言葉まで覚え始めているらしく、現地の人とTwitter上で会話が成立しているのも娘の私としては世にも奇妙である。

 

父は、私にも孫にもプレゼントのひとつすらしてくれたことがない人間なのに、JKT48のオキニの女の子のためにプレゼントを持ってわざわざジャカルタまで何往復もしてるじゃありませんか。もうコイツヤバイ

 

 

三十路手前の娘がいる父親としての自分と、娘よりずっと若いアイドルの女の子を追っかけ回すオタクとしての自分に、どう折り合いをつけて生きているんだろう。

 

 

しかし、それを生き甲斐に元気で生活しているようで私は安心した。これからも連絡は取らないつもりだ。

 

 

それにしても、父がJKT48の応援団長…。

未だに気持ちの整理ができないでいる。